2008 Fiscal Year Annual Research Report
迅速・高感度・簡便な新規骨粗鬆症モデル系の開発と予防法への応用
Project/Area Number |
18650197
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
北村 敬一郎 Kanazawa University, 保健学系, 准教授 (80283117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 鉄 金沢大学, 保健学系, 教授 (90126243)
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Keywords | 骨代謝 / 超音波 / マウス / 頭蓋骨 |
Research Abstract |
[研究目的]魚類のウロコには骨形成をする骨芽細胞、骨吸収をする破骨細胞およびコラーゲンを中心とする骨基質タンパクからなり、健常骨モデル、骨代謝亢進モデルおよび骨吸収亢進モデル等の骨のモデルが作成できることを既に報告している。昨年は、これらの骨モデルに機械的刺激である低強度超音波を照射しその効果を調べた。その結果、健常骨モデルおよび骨代謝亢進モデルでは、骨形成が増加し、骨代謝亢進モデルでは、さらに骨吸収が抑制される効果も明らかとなった。一方、炎症性の骨吸収亢進モデルでは、骨形成および骨吸収作用に変化がないことが明らかとなった。今年度は、ウロコモデルで確認された低強度超音波の効果をマウスの頭蓋骨を使い、哺乳類の骨代謝に対する低強度超音波の効果を調べた。 [研究成果]マウス新生仔をエーテル過剰吸入麻酔後、断頭し、頭蓋骨を取り出し左右を2等分した2骨片を対照群と曝露群とした。ウロコの系で決定した強度の低強度超音波を曝露群に照射後、対照群と同様に24時間組織培養し、超音波破砕し上清の酵素活性を測定した。その結果、骨形成をする骨芽細胞活性および骨吸収をする破骨細胞活性のどちらも変化しなかった。哺乳類の骨細胞は、骨基質内に存在しているため超音波が反射され届かないためと思われた。できるだけ骨組織が薄く柔らかいマウスの新生仔頭蓋骨を使ったが、細胞が表面にいるウロコとはやはり大きく異なることが明らかとなった。したがって、哺乳類の骨代謝を改善するためには、骨基質内にある細胞にも到達しうる機械的刺激が必要なことが示唆された。また、超音波の骨代謝への効果を調べるには、骨基質の表面に骨芽細胞と破骨細胞が共存するウロコが適したモデルとなることが明らかとなった。
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[Journal Article] Scale osteoblasts and osteoclasts sensitively respond to low-gravity loading by centrifuge.2008
Author(s)
Suzuki, N., Omori, K., Nakamura, M., Tabata, M. J., Ikegame, M., Iiiri, K., Kitamura, K., Nemoto, T., et al.
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Journal Title
Biol. Sci. Space 22
Pages: 37
Peer Reviewed
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