2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18650215
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
八木 年晴 高知大学, 農学部, 教授 (90110759)
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Keywords | ビタミンB6 / 食品分析 / 分別定量 / 酵素法 |
Research Abstract |
6種類のビタミンB6化合物とピリドキシン配糖体の超高感度分別定量法を開発した。4-ピリドキソラクトンをポストカラム液を使用しないで最高感度で検出できるHPLC分析条件を設定できた。移動層として10%メタノールを含む20μMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)を用い、逆相カラムを用いることで、0.1-100pmolの4-ピリドキソラクトンを定量することが可能となった。本条件は、現在、一般に用いられているビタミンB_6定量用蛍光HPLCと異なり、ポストカラム液を用いないため、良好なピーク形状を与え、反復精度も良好であった。次いで、ピリドキシン、ピリドキサミン、ピリドキサール、ピリドキシン5'-リン酸、ピリドキサミン5'-リン酸、ピリドキサール5'-リン酸ならびにピリドキシン配糖体の分別定量条件を設定できた。ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンは、ピリドキシン4-オキシダーゼ、ピリドキサール4-デヒドロゲナーゼ、ピリドキサミン-ピルビン酸アミノトランスフェラーゼを用いる酵素法によって、全て、特異的に、完全に4-ピリドキソラクトンに転換することができた。その結果、これら遊離型ビタミンB6を分別定量することが可能となった。また、これらのリン酸エステル型とピリドキシンの配糖体はAOAC法に準じて、塩酸加水分解をして遊離型に転換し、分別定量できた。塩酸加水分解の条件がAOAC法では、食品の種類によっては不十分であることがわかったため、標準条件の適正化をおこなった。 この結果、食品中のビタミンB6を分別定量するための基盤条件を確立できた。
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