2006 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物を出さない魚と野菜の循環生産システム(アクアポニックス)による環境教育研究
Project/Area Number |
18650239
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
松林 勝志 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 助教授 (80239061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂 敏文 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (60153524)
三谷 知世 東京工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (40157532)
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Keywords | アクアポニックスシステム / 水産養殖 / 水耕栽培 / ph緩衝液 / 環境教育 |
Research Abstract |
本研究では,廃水等の廃棄物を出さずに水産養殖と水耕栽培を同時に実現するアクアポニックスを初等教育機関の教育現場に適用し,環境教育と科学技術のリテラシー教育を推進することを目的とすると同時に将来の生産プラント実用化のためのデータの収集を行うことが目的である。本研究期間内においては,教室内で実験可能な小型のアクアポニックスシステムを開発し,地域教育機関連携により近隣の複数の小学校で実験をしてもらうことで,魚種や植物種ごとの系統立てたデータを収集する。研究成果は出版物等で広く公開する他,完成したシステムを学内ベンチャーで販売することも検討する。 平成17年度は,イオンクロマトグラフ,イオンメータ等を用いて,魚の飼育水の分析を毎日行った結果,本研究に最も重要な水槽内でのバクテリアによる硝化サイクルの完成課程を明らかにすることができた。その結果,新たに硝化サイクル完成までの期間を大幅に短縮し,アクアポニックスシステムの運用開始までの期間を大幅に短縮する方法を提案することができた。現在,その提案手法が正しいことを確認する実験を開始したところである。また,水耕栽培に重要となるpHの安定化についても,窒素以外に必要となる要素を補うための添加剤を用いて,pH緩衝液を構成し安定化させることが可能であることが判明し,その実証実験を進めている。今後,pH緩衝液を用いたアクアポニックスシステムの基礎マニュアルを完成させ,初等教育機関での教育現場への応用方法を検討する。
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Research Products
(1 results)