2006 Fiscal Year Annual Research Report
月からのエコーを聞く出前授業の実現による科学教育の新規展開
Project/Area Number |
18650240
|
Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
前川 公男 福井工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (80238849)
|
Keywords | 科学教育 / 電波科学 / 出前授業 / 月面エコー / アマチュア無線 / 電波天文 |
Research Abstract |
本研究では、携帯電話、カーナビ、無線LANなどの身近な機器から、スペースシャトルや宇宙探査機のような先端科学分野で使用され、産業や科学分野でのインフラストラクチャーとも言える存在である電波について児童生徒にとって宇宙に対する夢が持てるような出前授業の実現を図るために、安価に入手できるアマチュア無線用の機器を用いて、月面からの電波エコーを子供達に実際に聞かせる実験をする。 18年度は、 (1)出前授業を行うには、学生の協力が不可欠であるので学生に無線従事者免許取得の指導を行った。 (2)月面反射エコー強度の計算式に基づき、無線設備(送受信機、高電力増幅器)の選定後購入をし、動作を確認した。アルミパイプなどで432MHz帯用の八木アンテナ、1296MHz用のパラボラアンテナの試作を行った。 (3)太陽電波受信実験を行い、アンテナや無線設備の性能を確認した後、エコー受信実験を行った。実験の際、高電力免許が得られていなかったので他局が発射した電波のエコーを受信し成功した。 その結果、 購入したアンテナ駆動装置の角度表示精度が不足すること、432MHz帯での雑音レベルがやや高いことが判明した。駆動装置の角度表示については、マイコンを使った表示装置の開発で対応できる目処が付いた。432MHzでは、周囲雑音レベルが高いことが分ったので、周囲雑音が低いと言われている1296MHzでの実験を主として行うことを考えている。 今後1296MHz帯用のパラボラアンテナの製作を集中的に行い、同時に送信出力200Wの電波を発射できるように免許申請を行う予定である。免許が得られ次第、自局のエコー実験を成功させた後、電波科学に興味を持つ児童生徒を募集し、出前授業を行うつもりである。
|
Research Products
(1 results)