2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト化学物質受容体を発現するレポーター酵母ライブラリーの樹立と環境スクリーニング
Project/Area Number |
18651028
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
八木 孝司 Osaka Prefecture University, 産学官連携機構, 教授 (80182301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川西 優喜 大阪府立大学, 産学官連携機構, 助教 (70332963)
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Keywords | 核内受容体 / 酵母 / 環境化学物質 / 人体影響 / オーファンレセプター |
Research Abstract |
本研究ではヒトの種々の核内受容体とその核運搬タンパク遺伝子、各々の受容体応答配列を持つレポータープラスミドを酵母に導入し、各種受容体に対する被験物質の結合能を培養液の発色によって測定するバイオアッセイ系を樹立することを目的とする。ヒトの受容体を酵母で発現させるため、まず各受容体cDNAを酵母発現ベクターにサブクローニングした。これを遺伝子発現ベクターに乗せ換えて酢酸リチウム法で酵母に導入、染色体に組み込んだ。また、必要に応じてその核移行因子のcDNAも同時に組み込んだ。次いでリガンド(化学物質)が受容体に結合した場合に、さらにそれが応答配列に結合し、その活性が測定できるレポータープラスミド(lacZ)を導入し、アッセイ用酵母とした。樹立した化学物質を各アッセイ酵母に暴露し、化学物質が受容体に結合したらベータガラクトシダーゼが発現し、培地に添加した発色基質ONPG(o-nitrophenol-β-D-galactopyranoside)が黄色に発色するので、それを分光光度計で測定した。 樹立したアッセイ酵母に、さらに核内受容体のコアクチベーターであるSRC-1、PGC-1などを導入すると感度が10倍以上あがることがわかった。これまでのAhR、ERαのほか、平成19年度はRXR(retinoid X receptor)、ERβ(Estrogen Receptorβ)、THR(thyroid hormone receptor)α・β、AR(androgen receptor)、GR(glucocorticoid hormone receptor)、VDR(vitamine D receptor)などが樹立できた。奈良盆地から大阪湾へ注ぐ大和川の各地のERαβ、THRα・β、ARの活性を比較した結果、河川合流点でそれらの活性が大きく変化することがわかった。
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