2006 Fiscal Year Annual Research Report
高強度フェムト秒レーザーによる膜脂質の二次元質量分析法の開発
Project/Area Number |
18651108
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅田 真郷 京都大学, 化学研究所, 教授 (10185069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 政二 京都大学, 化学研究所, 助手 (30378856)
加藤 詩子 京都大学, 化学研究所, 助手 (90362392)
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Keywords | 生体膜 / 人口膜 / リン脂質 / 質量分析 / フェムト秒レーザー |
Research Abstract |
生体中に存在する多種多様な脂質分子の同定には、エレクトロスプレーイオン化(ESI)法やマトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法などのソフトイオン化法を用いた質量分析法が有効である。これらの方法は、生体分子を高感度に検出・定量出来るうえ、液体クロマトグラフィーを組み合わせたLC-ESI-MS法では、複雑な脂質混合物を迅速に分離し微量定量することも可能である。しかし、LC-ESI-MS法では生化学的に抽出した脂質成分を用いるため、生体膜内での脂質分子の局所的な分布を知ることは出来ない。またMALDI法においてもマトリックスを用いるためμm領域の局所的な解析は困難であり、また脂質分子のような低分子量物質を同定する場合には、マトリックス剤由来のピークにより影響を受けやすい難点もある。 昨年度までの検討により、ガラス基板に塗布したリン脂質に高強度フェムト秒レーザーを照射し、生じたイオンを質量分析計にて解析した結果、リン脂質の分子イオンが検出され、顕著なフラグメントイオンは検出されないことを見出した。しかし、上記の実験条件では、親イオンの生成率が低く、レーザー照射により脂質試料の分解が推察された。本年度は、親イオンの生成率を上げるための様々な検討を行い、照射ステージに冷凍システムを導入することにより、試料の熱分解を抑え、親イオン生成効率が上昇することを明らかにした。
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Research Products
(4 results)