2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18652014
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
小田 淳一 Tokyo University of Foreign Studies, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (10177230)
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Keywords | 修辞学 / 文彩 / 美学 / 芸術諸学 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
1.文彩の事例研究と報告 言語テクストの文彩に関して,(1)中世のライムンドゥス・ルッルスの『新修辞学』を汎用的な分析モデルの基礎として情報科学的に扱うアプローチ,(2)ラテン修辞学以降の文彩論の変遷,(3)俗語などの本来的に規範と対立する言語運用に見られる,音と意味のレベルにおける逸脱的表現のパターン,(4)民俗史料の伝播における史料の異同に見られる修辞的現象,(5)レシピなどの教示言語における修辞学的特徴,についての研究を行った.このうち(4)の研究は人工知能学会研究会優秀賞を受賞した.言語テクスト以外の媒体による文彩に関しては,(1)映像の編集における文采的技法,(2)歌曲における詩と音楽との親和性に関わる修辞学的側面,についての研究を行った.これらの研究過程で得られた知見については,人工知能学会及び認知科学会において研究報告を行い,また民俗史料及び映像の修辞学に関する論考を執筆・脱稿しており,2008年に刊行する予定である。 2.研究打合せ (1)文彩体系のオントロジー化及びその計算モデル,また修辞効果についての心理実験の方法に関して認知科学の専門家と打ち合わせを行った. (2)元フランス国立科学研究センター・歴史文献資料センター研究員マルガレート・シロンヴァル博士による,修辞技法に基づく物語モティーフ索引(Margaret Sironval: Esquisse d'un index motifs dans les Mille et Une Nuits)の翻訳を3分の1程度終え,細部についての確認作業を著者と共に行った.
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Research Products
(9 results)