2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本のろう・難聴学生に対する英語教授法改善に向けての調査研究
Project/Area Number |
18652055
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
土永 孝 北海道大学, 言語文化部, 助教授 (70197713)
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Keywords | ろう教育 / 英語教育 |
Research Abstract |
「A.日本のろう・難聴学生が現在受けている英語教育の実態と問題点を明らかにするために、現場の教員・学生にインタビューを行う」については、札幌在住の学業を終えたろう者・難聴者に対するインタビュー調査を行なった。本務校での職務にかなりの時間をとられ、インタビューに伴う研究倫理や手話通訳依頼手順に関する準備にも時間をかけたため、調査できたのは若干名。在学中のろう者・難聴者、さらに現場の教員に対するインタビューは、次年度に持ち越しとなった。札幌以外にも調査・見学の範囲を広げることについても持ち越しとなった。しかし、手話通訳を介してインタビューを行なうということについて考慮すべき問題点が見えてきたため、次年度に生かしていく手がかりが得られた。 「B.日本のろう・難聴学生が現在受けている英語教育の実態と問題点を明らかにするために、文献調査を行う」と「C.海外のろう・難聴学生に対する外国語教育の先進的な試みについて文献調査を行う」については、ろう教育関連の和洋の雑誌・書籍の収集がかなり進んだので、次年度は収集した資料を読み込んで、教材作成に生かす作業を行なう。 当初,日本のろう・難聴学生に適した英語教授法と教材の構想を作り上げ、そのプロトタイプを試作するための作業は、初年度は行なわない予定であったが、本務校で行なっている手話に関する講義のために、eラーニングシステムのmoodleサーバをたてることになり、半年間の運用に成功した。改善すべき点はあるが、来年度試作する教材のプロトタイプを載せるサーバのめどがついた。
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