2006 Fiscal Year Annual Research Report
電子辞書に内在する英語リテラシー阻害因子の特定とその放出に関する研究
Project/Area Number |
18652058
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
淺間 正通 静岡大学, 情報学部, 教授 (60262797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 裕晃 静岡大学, 情報学部, 教授 (40221569)
井川 充雄 静岡大学, 情報学部, 助教授 (00283333)
祓川 友宏 静岡大学, 情報学部, 助手 (90324326)
河原 俊昭 京都光華女子大学, 文学部, 教授 (20204753)
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Keywords | ディスプレー / 初出語義依存 / ワードアタック / 辞書リテラシー / コンテクスト・クルー / 記銘保持 / 印刷体辞書 / 未知語推測 |
Research Abstract |
平成18年度は、2カ年間の研究初年度であることから、「電子辞書は果たして英語学習における学習効率を高め得るのか?」の疑問を前提に多角的な実験および調査を実施した。とりわけ、単文に位置づけられた未知語処理を電子辞書媒体の学習者はどのように執り行っているのかを、印刷体辞書媒体の学習者との比較において検証した。そして、実験結果としては、前者の場合、明らかに「多義語」未知語の読解プロセスにおいて電子辞書の初出画面に表示される初出語義に依存している実際現象が顕在化していることを突き止めた。また、辞書検索プロセスにおける未知語の記銘・保持度にあっても、印刷体辞書を活用している学習者の方がその数値が高い傾向にあることが明らかとなった。この一連の研究成果に関しては、平成18年9月23日に九州産業大学において開催された日本実用英語学会年次大会において発表するに至った。しかしながら、これらの研究成果は、あくまでも、単文に位置づけられた未知語処理を前提としているため、研究の最終年度となる平成19年度においては、長文・短文問わず、様々なヴァリエーションの英文に位置づけられた未知語の処理プロセスを解明することで、電子辞書が読解リテラシーに及ぼす負の側面を徹底抽出してゆきたい。また、平成18年9月には、フィンランドおよびフランスでの実験をも実施した事から、その実験結果の分析をもとに、日本人英語学習者と外国人英語学習者の電子辞書利用の態様をも明らかにしてゆきたいと考えている。
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Research Products
(4 results)