2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18652080
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
吉田 竹也 南山大学, 人文学部, 助教授 (10308926)
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Keywords | 再帰性 / 人類学 / 観光 / 社会学 / バリ島 / 沖縄 |
Research Abstract |
交付申請書に記載したように、本研究は、(1)理論面での研究、(2)民族誌的データの収集と分析、(3)(1)と(2)の総合、からなり、平成18年度は、研究の基盤的な認識の整備を目指す年度と位置づけた。 (1)に関しては、国内・国外の観光人類学関連の諸研究の中で主要な議論を整理する作業と、再帰性や自己言及性に関する諸研究を整理する作業を行い、「再帰的な観光人類学」研究の基本的な特徴について明確にすることを目指した。しかしながら、再帰性についての議論を整理する作業は、当初の予定よりも進まなかった。次年度は、あらためてこの点を中心に、作業の進度と精度を上げていきたい。 (2)については、予定通り、国外ではバリ島において、国内では沖縄において、それぞれ10日間ほどの資料収集作業を行った。バリでは、引き続き観光地に長期滞在する日本人の観光関連ビジネスについて、インタヴューを中心とした資料収集を行った。沖縄では、先島地方の島々を巡回し、それぞれの地域の特徴を把握し、研究テーマとなりそうなトピックを探る作業を行った。今年度は、資料収集・調査研究の糸口をつかむ年と位置づけていたので、俯瞰的な作業で十分と考える。次年度にあらためてこれら国内・国外での資料収集作業を行う際に、本研究課題で絞り込む論点を明確にしていきたい。 なお、(2)の作業に関連して、モバイル型のコンピュータと長時間使用可能なバッテリーを購入する予定であったが、諸般の事情からこれを見合わせ、研究費を図書の購入と、資料収集の旅費とに充てたことを、付け加えておく。
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