2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18653006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒巻 匡 Kyoto University, 大学院・法学研究科, 教授 (50143350)
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Keywords | 公判前整理手続 / 裁判員制度 / 証拠開示 / 裁判迅速化 / 公判準備 |
Research Abstract |
1.イギリス、アメリカ、ドイツ諸国の刑事公判準備及び公判手続に関する基本文献を収集し、その閲読・分析を進めた。公判前整理手続に関する国内研究者の手になる比較法的分析も公刊され始めたので、これらをも網羅的に閲読した。 2.公判前整理手続施行後に公刊されたこれに関するわが国の文献、並びに裁判員制度施行準備・運用に関する文献・資料を網羅的に収集し、閲読・分析した。 3.最高裁判所事務総局刑事局の協力を得て、昨年度に引き続き、平成19年度内に至る全国の裁判所における公判前整理手続の実施・運用状況、並びにこれと公判審理期間や開廷回数、証人数等との相関に係わる統計資料を入手し、閲読・分析した。 4.(1)18年度に裁判・検察・弁護の実務法律家12名と実施した、公判前整理手続と裁判員公判審理の理論的・実務的課題を包括的に検討・討議する研究会の最終回(公判前整理手続に係る部分を含む)をとりまとめて法律雑誌に掲載・公刊した。 (2)前記研究会の過程で、新たな重要課題として認識された、「公判前整理手続を実施した第1審判決に対する控訴審の事後審査の在り方」という問題について、東京高等裁判所部総括裁判官と判事、東京地方裁判所判事並びに司法研修所刑事裁判教官を交えた研究会を6回実施した。その内容は、後日論文の形式でその一部を公表すべく、分析・検討を継続した。 5.公判前整理手続の現状と課題につき、これまでの研究を踏まえ中華民国において講演した。
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