2007 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル・インバランスのバランス・シート・アプローチによる構造解析
Project/Area Number |
18653024
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高阪 章 Osaka University, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (00205329)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 一夫 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (90160746)
地主 敏樹 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (60171089)
塩谷 雅弘 大阪国際大学, 法政経学部, 准教授 (70340867)
|
Keywords | 経済政策 / グローバル・インバランス / バランスシート効果 / 金融統合化 / 資産価格変動 |
Research Abstract |
今年度は、各部門のバランス・シートの構造変化が財政金融政策や為替レート政策などマクロ経済政策の有効性にどのようなインパクトを与えるのかを検証した。バランス・シート効果によって、東アジア諸国の銀行部門や企業部門に与えた負のショック、1990年前後の資産バブル崩壊が先進工業国の銀行・企業に与えたショックは、いずれも、資産効果への配慮がマクロ経済政策の発動を制約し、その有効性を減じている。2007年には折しもサブプライムローンの破綻によってグローバルな金融危機が発生することとなったが、これもまた、資産市場の変動がバランスシートの悪化を通してマクロ経済に深刻な打撃を与える、格好の実例となってしまった。本研究会では、国内研究会と平行して、オセアニア・東アジアに現地調査を行い、データ収集と資産バブルに関する実情聴取を実施し、データ収集などに当たった。具体的な活動状況は以下の通りである。 年度前半では、5月に、太平洋経済協力会議(Demographic Change,Growth and Integration,The 17th General Meeting of the Pacific Economic Cooperation Council(PECC),Sheraton on the Park Hotel,Sydney,May2,2007)において研究成果の一部を報告した。7月には、慶應大学における研究会において「東アジアにおける資産価格変動の影響」に関する報告を行った。年度後半に入って、10月に韓国において現地調査を行った。11月には大阪大学で濃くない研究会を開催し、その成果の一部を11月の台湾での国際コンファレンス(2007 Forum on Emerging Asia on Financial Liberalization and Risk Governance in Emerging Asia:One Decade after the Crisis Research Center for Taiwan Economic Development(RCTED),National Central University, December 7,2007.)で報告した。
|
Research Products
(6 results)