2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18653033
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
ORSINI Philippe 日本大学, 大学院グローバル・ビジネス研究科, 助教授 (70409093)
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Keywords | ネットワーク / コミュニティ / Social Capital / 病院 / フランス |
Research Abstract |
今年度は、第一に、フランスでのフィールドワークを念頭に、フランスの病院の最新情報を考察した。第二に、ソーシャルキャピタルにおける、「関係性」に焦点を当て、フランスの病院におけるステークホルダー・ダイアログについて検討した。第三に、欧州のソーシャル・キャピタルをあげるためのCSRについて考察した。 まず、フランスの病院の最新情報では、下記のとおり明らかにした。フランスでは、(1)予算制度、(2)委員会の再構築、(3)診療科毎のセクショナリズム回避と医師マネジャーの配置、(4)経営成果向上を促進する職員と医師の連携強化、(5)購買方法の再考、の5点について新しい枠組みを用意した。また、大学病院の使命である、臨床、教育、研究の共通点を革新させることとしている。 次に、フランスの病院におけるステークホルダー・ダイアログに関しては、次のようなことが明らかになった。 フランスの大学病院グループにはコミュニケーション部が必ず設置されており、同部署が、内外の情報の授受を担っていた。同部署は、ステークホルダー・ダイアログにおけるマスコミ編として、新聞社・雑誌社・テレビ局とのダイアログに近年特に注力しているようであったが、その取り組みは最終的には患者を意識したものであり、大学病院グループ内の職員をリードしていくためのものであるとのことであった。 最後に、欧州のソーシャル・キャピタルをあげるためのCSRでは、次のことが明らかになった。 企業は、CSRの課題を解決するためにステークホルダーネットワークを構築してきた。一方、欧州委員会は同様な方法でCSRの根本原理の構築を試みてきた。欧州委員会の枠組みは、企業にとって大きな影響を与えるため、企業はこの欧州委員会の行動に注目している。欧州委員会は、欧州のソーシャルキャピタルをあげることを目的として協議プロセスの方法としてホリスティックアプローチを宣言した。しかし、この主張は、保持できなかった。
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Research Products
(3 results)