2006 Fiscal Year Annual Research Report
新しい描画調査の開発とその画像解析による社会心理学的応用
Project/Area Number |
18653063
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
竹村 和久 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10212028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩満 優美 北里大学, 大学院医療系研究科, 助教授 (00303769)
若山 大樹 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (40363741)
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Keywords | 描画 / 画像解析 / 社会調査 / 投影法 / 社会心理学 / 臨床心理学 |
Research Abstract |
本研究では、調査研究で得られた描画を画像解析的手法で解析する心理学的方法を提唱することを第一の目的とした。この目的の実現のため、画像をいくつかの領域に分割し、その濃淡の濃度ヒストグラムによる頻度分布、空間濃度レベル依存法や濃度レベル差分法による描画の定量的特徴、さらに色の配色に関する定量的分析する方法を提案した。またこの方法を用いて、学生を対象としてリスク認知調査や調査および学生および精神病院外来患者を対象にした樹木画テストなどを行い、これらの画像解析を行った。次に、本研究では、質問紙調査を併用することによって、画像の特徴次元と評価者の質問紙評定との関連性構造を多変量解析によって明らかにすることを第二の目的としたが、これについては、リスク認知調査および樹木画テストにおていて、これらの関係を分析し、画像と質問紙評定との関係性を確認している。さらに、これらの分析によって得られた基本的特徴の心理的効果と描画の心理的解釈の妥当性を明らかにすることを第三の目的としたが、臨床心理学者らの協力を得て質的解釈も行った。最後に、この研究で提唱された方法をもとに実際的な問題解決のための画像解析の活用法を明らかにすることを第四の目的としたが、これについては、精神医学者、行動生物学者、臨床心理学者、社会心理学者にヒアリングや検討会を行い、現在、検討している。
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