2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18653091
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Research Institution | University of the Sacred Heart |
Principal Investigator |
澤野 由紀子 聖心女子大学, 文学部, 助教授 (40280515)
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Keywords | 教育学 / 生涯教育 / 比較教育学 / 生涯学習論 / ソーシャル・キャピタル / 文化的資本論 / 学習のより広い便益 / スウェーデン・モデル |
Research Abstract |
本研究は、すべての人々に、人生のあらゆる段階で学校教育、家庭、地域、職場など生活のなかに広がる多様な学びの機会を保障することを目指す「生涯学習社会」において、学習が個々の学習者および社会全般にもたらす様々な効果を質的に明らかにすることを主な目的とする。その際、日本とスウェーデンにおいて多様な学習機会に参加している成人学習者に焦点をあてる。 今年度は、日本およびスウェーデンの成人学習者(OECD、UNESCO等の定義による16歳以上の学習者)と生活のなかに広がる多様な学習機会、ならびに学習者の支援に関する現状と2000年代の傾向、世代間、ジェンダー間にみられるそれぞれの格差を、既存の調査報告、統計資料等をもとに正確に明らかにする作業を行った。また、学習のより広い便益等に関する内外の学術図書・論文ならびに統計資料の収集とそれらの内容の分析を行い、次年度の日瑞の成人学習者に対するインタビュー調査の質問項目ならびに分析のための枠組みについての検討を行った。 上記ならびに次年度のインタビュー調査についてリンショーピン大学行動科学部教授(北欧教育研究学会長)Professor Staffan Larssonはじめ北欧諸国の専門家と意見交換を行うことを目的とし、平成19年3月にフィランドのトルク大学にて"Nordic Perspectives of Lifelong Learning in the New Europecomparative considerations of the educational space"をテーマとして開催された北欧教育学会(NERA)に参加し、本研究の中間報告として"Influence of Nordic Model in Lifelong Learning in Japan"の発表を行った。また帰路ストックホルムに立ち寄り、スウェーデンの共同研究者であるストックホルム大学国際教育研究所研究員Dr. Kiwako Nystromおよびスウェーデン学校改善庁専門員Dr. Ann-Kristin Bostromとの上記インタビュー調査の実施計画に関する協議を行った。
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