2006 Fiscal Year Annual Research Report
市場経済移行期のベトナムにおける大学教授法研修プログラムの開発研究
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18653098
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近田 政博 名古屋大学, 高等教育研究センター, 助教授 (80281062)
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Keywords | ベトナム / 高等教育 / 教授法 / 教材作成 / 比較教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、市場経済移行下で高等教育の規模が急激に拡大しているベトナムにおいて、その高等教育の実情に即した大学教授法研修プログラムを開発することである。具体的には、(1)大学教授法研修のための教材開発、(2)同教材を活用した大学教授法研修プログラムの制作、(3)研修の開催、(4)反省会の実施と改善点の抽出、(5)教材と研修プログラムの改善、の5点を実施する。 平成18年度は、2006年8月にホーチミン市国家大学社会人文科学大学校において、大学執行部、教員、学生に対してニーズ調査を実施した。その結果、ほとんどの教員はシラバス(授業計画)を作成しておらず、学生による授業評価もなされていないことがわかった。大学側の要望を勘案した結果、研修をシラバス作成と学生の参加度を高める教授法の二本柱で構成することにした。 実際の研修は、翌2007年2月に同大学で実施した。対象者は同大学の教員および大学院生である。東洋学科、英語学科、歴史学科、社会学科、教育学科から参加があり、のべ人数は85名であった。研修プログラムは「シラバスを書こう」「教授法の実践アイデアを見つけよう」の2種類、および関係者によるそれらの反省会である。最終成果は、(1)参加者が現在担当している授業のシラバスを作成し、発表したこと、(2)名古屋大学高等教育研究センターが開発したFD教材『ティップス先生からの7つの提案 教員編』に基づいて、教授法上の改善点を提案したことである。修了者には副学長名の修了証が発行・授与され、研修の様子はホーチミン市で最も広範に読まれている新聞『青年』に掲載された。
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Research Products
(1 results)