2006 Fiscal Year Annual Research Report
高性能線形擬似乱数の開発と非線形化、暗号耐性化の研究
Project/Area Number |
18654021
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松本 眞 広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (70231602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩田 真理子 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (70338218)
西村 拓士 山形大学, 理学部, 助手 (90333947)
芦原 評 熊本大学, 自然科学研究科, 助教授 (00242347)
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Keywords | 擬似乱数 / Mersenne Twister / SIMD / SFMT / CryptMT / ストリーム暗号 / 並列化 / ジャンプ |
Research Abstract |
最近のCPUの機能であるSIMD命令(128ビット命令)および超多段パイプライン処理に適合した線形漸化式を選択し、新しい擬似乱数発生法SIMD-oriented Fast Mersenne Twister(SFMT)を設計し、以下のホームページ上で公開した。 http://www.math.sci.hiroshima-u.ac.jp/~m-mat/MT/SFMT/index.html SFMTは、現在世界標準となっているメルセンヌツイスター(MT)擬似乱数発生法の2倍程度高速であるのみならず、高次元均等分布性もかなり向上し、さらにビット中に0が多い偏った初期化に対する耐性も格段に良くなっている。この研究成果は、2006年8月にドイツUlm大学で開かれたモンテカルロ法国際研究集会MCQMC2006にて口頭発表し、現在論文を投稿中である。 SFMTの出力を、整数乗算を利用しだメモリつきフィルターにより変換することで非線形化し、高速なストリーム暗号を実現するアルゴリズムCryptMT Version 3を設計し、欧州eSTREAM乱数コンペティションに提示した。 eSTREAMが主催した、査読つき国際会議SASC2007(2007年2月、ドイツ)で口頭発表した。 擬似乱数の状態を高速にジャンプさせる研究を行い、上記MCQMC2006にて口頭発表した。論文は共著で執筆し、投稿中である。 擬似乱数の世界的権威であるモントリオール大学Pierre L'Ecuyer教授を2007年3月に10日間招聘し、並列擬似乱数の評価方法等について研究打ち合わせをしたほか、広島大学ならびに熊本大学で同教授を含めた講演者によるミニワークショップを開催した。
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Research Products
(1 results)