2007 Fiscal Year Annual Research Report
記号代数的近似と数値的近似の組合せによる数値数式融合計算の研究
Project/Area Number |
18654025
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
横山 和弘 Rikkyo University, 理学部, 教授 (30333454)
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Keywords | 計算機代数 / グレブナー基底 / 分解体計算 / 根の記号・代数的近似 / 根の数値的近似 / 数値数式融合計算 / 連立代数方程式 |
Research Abstract |
数値計算と記号・代数計算の双方を組合せる融合計算が「計算の壁を破る」可能性を持つものとして期待されていますが,個々の具体的な問題に対する事例研究の域をでていません。本研究では,有効な数値数式の融合(組合せ)をシステマチックに行える戦略・理論を構築することを最終的な目標とし,そのための第1歩として,『多項式の根,もしくは,連立代数方程式の解の近似を利用した計算の効率化』という枠の下で,2種類の近似値,「数値的な近似値」と「記号・代数的な近似値」の組合せの戦略を構築することを試みています。戦略の構築のための具体的な目標として, (a)2種類の近似の特性を解析し,その用途,効果を明らかにする, (b)計算対象を豊富に用意し,その融合による適用法を個々に構築し,その効果を判定する,に重点を置きました。テーマ(a)では,「記号代数的近似に関する正しい値への引き戻し」に関して,ヘンゼル構成に焦点をあて,若手研究者らと議論を重ねています。テーマ(b)では,近似を適用する計算対象として,多項式のガロア群計算,分解体計算を昨年度に引き続き取り上げ,分解体計算において,複数の根の近似を利用することで,分解イデアルのグレブナー基底が補間法により効率よく得られることをパリ第6大学のRenault博士との共同研究で明確にし,計算機実験を通して近似の特性を明確にしました。(本研究を論文としてまとめ,計算数学国際会議ISSAC2008に投稿し,受理されました。)
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