2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18654035
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊達 悦朗 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00107062)
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Keywords | 可解格子模型 / Bethe仮説 |
Research Abstract |
格子模型を考える場としてのグラフの候補を選ぶ手がかりとして,ネットワーク理論あるいはパッキングなどの充填問題とも関係しても現れるルート格子あるいは鏡映群に関係するグラフ、さらには複素鏡映群に関係するグラフについて調べそれらを用いる可能性について探った. それらのグラフを可解格子模型の理論の観点で見直すために,鏡映群に関係して定義される準結晶上の可解格子模型に扱った先行する研究を見直し,適用可能性について調べた. またグラフ上の格子模型の可解性を論じたBaxterの論文を改めて見直し,最近のBazhanov等の研究との関連を探りつつある.格子模型を定義する際の重要な要素であるボルツマン重率の与え方などを中心としてその方法の適用可能性について検討中である. グラフ上の統計力学を扱った,Bethe格子上の統計力学の研究など先行する種々の研究の当課題への適用性の観点からの見直しを試みつつある. 可解格子模型を扱う際の強力な手法の一つであるBethe仮説の方法について,Lie環の表現論など種々の観点から調べられているGaudin模型についてFuchs型微分方程式の理論と関連付ける研究などを中心として検討し課題への適用可能性を探った. Bethe仮説の方法と密接に関係する,可解格子模型の分配函数を求める有力な手法であるBaxterによるQ-作用素の方法を表現論的に取扱う可能性について関連分野の研究者と討論を行い知見を深めた.Yang-Baxter方程式に関する最近の研究について引き続き文献を調べ,特にグラフ上の格子模型への適用可能性について調べた.
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Research Products
(2 results)