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2006 Fiscal Year Annual Research Report

ピコ精度デジタル画像処理型変位計を用いた近距離重力の研究

Research Project

Project/Area Number 18654048
Research InstitutionRikkyo University

Principal Investigator

村田 次郎  立教大学, 理学部, 助教授 (50360649)

Keywords重力 / 万有引力の法則 / ミリメートルスケール / 変位計測 / 画像センサ / 余剰次元の探索 / ブレーン / ビデオ解析
Research Abstract

本研究は初年度である今年度、大きな成果を上げる事が出来た。まず、観測装置の徹底的な設計改善を行い、また計測及び解析の自動化ツールの開発も行った。具体的には、ねじれ秤の初期位置の微調整用モーターシステムと、重力源変位用のモーターシステムの制御系を一括整備し、また観測用のビデオデータ収集システムと同期運転が出来るようにした。さらに、これらを振動環境のよい深夜に自動実験が行える様なシステムを構築した。また、オンライン実験終了と同時にオフライン解析へ、データ転送を含めて自動的に行える様に改造した。加えて、これらの制御を計測室外の、制御用PCから全てネットワークを介して行えるシステムを構築した。
以上の多大な努力の結果、多くの試行錯誤が少ない労力で可能になった。実験当初、重力による変位に比べて桁違いに大きな変位が観測される問題が生じたが、これは重力源とねじれ秤を完全に電気的に導通させてもあまり改善されなかった。そこで、重力源全体をアルミ製のシールドで完全に覆ったところ、解決した。他にも多くの改善を行った結果、安定した重力の観測が可能になった。データとして、ねじれ秤の変位の重力源の位置依存性をまず取得した。変位の時間依存性は重力源の移動する環境下での力学振動で完全に記述出来る見事なデータが得られた。変位の絶対値も、ニュートンの万有引力の法則と実験誤差の範囲内で一致した。重力以外の力の影響を排除する為、重力源の素材を鉛、銅、アルミの3種類の非磁性金属で実験し、質量依存性を確認した。この結果から、万有引力定数の物質依存性が見られないという結論を逆に得ることが出来る。意外な事に、センチメートルスケールで万有引力定数の物質依存性を得たのはこれが世界で初めてのものである可能性が高い事が判明した。この結果は現在投稿論文に発表準備中である。距離依存性についても大量のデータ収集を行い、現在の所、逆二乗則を指示する結果が得られている。
来年度は、装置のさらなる改造を行い、より小さなスケールでの実験を行い成果発表する予定である。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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