2006 Fiscal Year Annual Research Report
空中磁場探査用半自動小型無人ヘリコプターの開発研究
Project/Area Number |
18654078
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
船木 実 国立極地研究所, 研究教育系, 助教授 (10132713)
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Keywords | ヘリコプター / 自動飛行 / GPS / 磁場探査 / 磁気異常 / 磁力計 / フラックスゲート磁力計 / 磁気抵抗型磁力計 |
Research Abstract |
ヒロボー社製SF40ヘリコプターを購入し、機体磁気の大きさを測定した。その結果、この機体は長軸方向の磁化を持つことが判明し、バード方式の磁場探査が有利と判明した。磁力計を地上に置き、その上を飛行させた場合、胴体底部からセンサーが3m以内の場合、機体磁気は実験地の自然磁場変動(10nT)以下となった。また、磁気シールドフィルムで胴体を包んだ所(テール部分を除く)、機体磁気は35%現象した。磁気シールド機体を磁力計の真上で飛行させたところ、機体磁気の影響範囲は2mに縮小した。フラックスゲート磁力計にデータロガと取り付け、ケーブル長2mのバード方式で飛行させたところ、磁力系の振れに起因する磁気ノイズが1000nTにもなった。振れを小さくするため4本の牽引ロープで磁力計を保持したが、磁気ノイズの大きな減少には繋がらなかった。フラックスゲート磁力計の時定数を小さくし、個々のサーボモーターを磁気シールドフィルムで覆ったが、この問題は解決できず、バード方式による磁場探査を断念した。 スティンガー方式による磁場探査を行うため、サーボモーターを磁気シールドフィルムで覆い、機体前方の磁場を磁場を測定した。その結果機体先端から2.2m離れと機体磁気は10nT以下になることが判明した。ファイバーグラスのパイプに磁気抵抗型磁力計を取り付け、車の上空2mを飛行させたところ、大きな磁気異常を観測することができ、スティンガー方式で磁場探査が可能であることが判明した。 フラックスゲート磁力計とセシウム磁力計をスティンガー用のパイプに取り付け、松江市近郊のたたら遺跡で手動により磁場探査を試みた。地表高2mで測定した結果、1000nTの磁気異常が観測されSF40で空中磁場探査が可能と判断した。
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