2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18654094
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐伯 和人 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (50292363)
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Keywords | 無人機 / 飛行機 / 無人観測機 / 遠隔操作 / 野外調査 / 災害 / 航空写真 / ラジコン |
Research Abstract |
本研究の目的は、地質学研究者や自治体職員が単独で火山や峡谷等め危険な地域を調査する時の補助ツールとしてのパーソナルな無人観測飛行機を開発することである。既存の無人機が見落としている「墜落の問題」すなわち、危険性、景観損害の可能性、研究費損失の可能性、を極力排除し、「運用上の問題」を調査者が操縦できるようにし、かつ、車がなくても運用できるようにすることで解決し、調査者が単独で運用する"道具"として完成度の高い無人観測飛行機とする。18年度は機体の製作と試験飛行を行った。JSPモールディング社に黒色の発泡ポリプロピレンの板を特注し、研究期間(3年間)の機体作成に十分な量の機体材料を確保した。発泡ポリプロピレンの板を主な材料として機体を製作し、遠隔操作に必要な機器を搭載した。当初計画していたプロペラを機体上面に装着する方式をやめ、ダックテッドファンと呼ばれる胴体内蔵タイプの高速回転プロペラ推進方式に変更し、当初計画以上に安全性が高ぐ飛行性能に優れた機体を完成させることができた。完成した機体は軽量で柔らかいため、墜落して人に衝突しても怪我をおわせる心配がなく、また火山地質に似た色の素材であるため、墜落しても景観を壊さない。また、可搬性も高いコンパクトな機体である。大阪大学運動場で飛行試験を行い、最大300gの観測機器を搭載しても飛行可能であることを確認した。搭載機器としては、空撮用の電送カメラとメモリカード記録式のカメラを試し、使えることを確認した。「火山学会年会」と、「火山爆発のダイナミクスシンポジウム」において機体の紹介とモニタ募集を行い、次年度にむけて3件のモニタ候補が集まった。
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