2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18654103
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤山 寛 Nagasaki University, 大学院・生産科学研究科, 教授 (20112310)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 良信 長崎大学, 工学部, 准教授 (60199817)
篠原 正典 長崎大学, 工学部, 助教 (80346931)
|
Keywords | プラズマ / 小型化 / 歯科治療 |
Research Abstract |
これまで行われている虫歯治療は歯科医師が虫歯の部分をドリルで掘り、掘った部分にセメントや金などの金属を埋め込むというものである。埋め込む材料が新しく開発されることはあるものの基本的な治療法は現在に至っても変わらない。すなわち、歯科医師の熟練技術に任されてきたといって過言ではなく、歯科医師の個人的レベルによって治療の善し悪しが決まってしまう。歯科医師の全員の治療レベルを上げることが必要だが、その技術を支援する手段・方法が必要である。だれにでも使いやすい手段・方法があれば、全国均一の技術を提供できるはずである。そこで、その手段として、プラズマ技術の応用に注目した.すなわち、プラズマエッチング技術により虫歯の部分だけを掘り、プラズマ堆積技術により掘った部分に対しては周りの状態から推測されうる形状を堆積させればよい。こうすることで、全国で均一に,熟練技術を超える正確さ・緻密さをもつ虫歯治療技術を提供できることになる。 本研究では、歯科治療用プラズマプロセスの基盤技術の開発を試みた。第一点めでは、微小空間に金属薄膜堆積技術を開発できるプラズマプロセスを検討した。第二点めでは、歯科医師が治療の際に手で持つことができる程度の小さく軽く安全な装置を最終的には開発できるように,プラズマ源自体の小型化,装置全体の消費電力の低下、などの可能性を検討した。 この結果、プラズマ源のマイクロ波を用いて小型化のプラズマ生成の可能性に注目し、プラズマ源の小型化とともに小型プラズマのプラズマ特性を明らかにしつつある。さらには、液中プラズマを用いれば、微小空間でのプラズマプロセスが可能ではないかという今後の研究につながる成果が出はじめている。歯科治療に用いる時も水中プラズマならば、微小空間でのプラズマプロセスを安全に行えるのではないかという新たな方向性も見出しつつある。
|
Research Products
(1 results)