2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18655044
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
青井 啓悟 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 教授 (30222467)
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Keywords | デンドリマー / シュガーボール / 糖鎖高分子 / イオン伝導 / ナノ材料 / ナノバイオ / 構造制御 / 精密高分子 |
Research Abstract |
本研究では、デンプンの精製段階で排出される未利用資源とも言える1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール(植物由来モノマー)などを用いた、新規デンドリマーの合成を行った。1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトールをもつデンドリマーの構築を、Covergent法およびDivergent法により行った。ジアンヒドログルシトールには2つの水酸基があるが、反応性が異なるので、片方の水酸基だけを保護した。ジアンヒドログルシトールの双環状エーテル環は、平面構造ではなく、バタフライ状になっており、2位と5位の水酸基の反応性は大きく異なる。トリチル化すると2位の水酸基のみを選択的に保護できるので、5位をp-ニトロフェノキシカルボニル化し、そのあとトリチル基を除去して、2位のみを遊離とした。 このようにして得られた、遊離の水酸基を1つもつジアンヒドログルシトール誘導体と、メタリルジクロリド(3-クロロ-2-クロロメチル-1-プロペン)あるいはアスパラギン酸誘導体との反応を検討した。ヒドロホウ素化反応と縮合反応を繰り返し、4分岐デンドロンに導いた。これらの反応の繰り返しによりデンドリマーの世代をあげた。デンドリマーの構造解析は、NMR, IR, SEC, MALDI-TOF MS,元素分析などより詳細に行った。
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