2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18655081
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森 敦紀 神戸大学, 工学部, 教授 (90210111)
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Keywords | チオール基 / 金ナノ粒子 / THPチオエーテル / トリエチルシラン / チオアセタール / チオフェン / クロスカップリング / ホモカップリング |
Research Abstract |
チオール基および反応性の官能基をもつ分子が金表面への吸着する可能性について検討した。まず,チオール分子を反応系中で発生させるための脱保護的な形成について検討した。チオール分子をジヒドロピランを用いることによりTHPチオエーテルへと変換した。THPチオエーテルと塩化金酸を混合した中に還元剤を添加したところ,金表面へのチオール分子の吸着が起こり,金ナノ粒子を形成することが確認できた。還元剤としてトリエチルシランを用いることにより,有機溶媒中で金ナノ粒子を形成できることがわかった。 同様な反応が,アルデヒドとチオエタノールから生成するチオアセタールを用いても可能であるかどうかを検討した。生成した金ナノ粒子の表面状態を評価するための手法として^1H-NMRによる分析の可能性を検討した。分解能は十分ではないものの,ある程度の評価は可能であることがわかった。 また,チオフェン骨格を分子内にもち,末端にチオール基を有する化合物の合成に成功した。これらを合成するために,遷移金属触媒を用いるクロスカップリング反応,ホモカップリング反応を検討し,われわれが最近開発したCH結合でのカップリング反応が有効であることも明らかになった。
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