2006 Fiscal Year Annual Research Report
炭素熱還元反応を利用したカチオンド-プ高輝度GaN結晶蛍光体の作製
Project/Area Number |
18655082
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
嶋田 志郎 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (90002310)
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Keywords | 炭素熱還元 / GaN / ドーピング / 高輝度 / 高結晶性 / 蛍光体 / カソードルミネッセンス |
Research Abstract |
1.Ga_2O_3をカーボンで炭素熱還元することで一定速度のGa_2Oガスを発生させた。その速度は反応温度(950-1100℃)、Ga_2O_3とカーボンとのモル比、粒子径、Ar流量などの反応因子によって決まることを明示した。 2.900-1200℃の温度範囲でGa_2OとNH_3ガスとを反応させ、石英ガラス基板上にGaN結晶を作製した。 3.結晶成長温度を800-1200℃に上昇させると、結晶サイズは六角台形の数μmから数百μmへと大きくなった。これは、高温になるにつれて、NH_3ガスから分解生成した活性水素が小さな結晶を消滅させ、安定な結晶のみを成長させるためと考察した。 4.Ga_2Oガス流れをNH_3ガス流れと平行にするとサイズが2-3mmの単結晶が成長し、カウンター流れにすると2-10μmサイズの多結晶体が得られた。 5.Ga_2O_3をカーボンで炭素熱還元すると同時にGeO_2やZnOをカーボンで還元しGeOやZn蒸気を発生させ、Ga_2Oガスと同時にGeOやZnをNH_3で窒化して、GeとZnがドープされたGaN:GeとGaN:Zn結晶を作製した。 6.XRDのロッキングカーブ測定からこれらの結晶は非常に結晶性が高いことが明らかとなった。 7.GaN:Ge結晶のカソードルミネッセンス発光は極めて強く高輝度GaN結晶が得られた。また、Geドープ量が増すにつれてGaNのバンドギャップ幅を近づき、430nmに現れる不純物による発光が消滅した。GaN:Znの場合、Znによる発光が認められ、Zn量と共に強度は増加した。
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Research Products
(1 results)