2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロック共重合体のミクロ相分離構造を利用した結晶性高分子材料の透明化
Project/Area Number |
18655092
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
塩見 友雄 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (10134967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 克彦 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (30188205)
竹下 宏樹 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (80313568)
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Keywords | 結晶化 / ミクロ相分離 / ブロック共重合体 / ポリエチレン / ポリイソプレン / 時分割小角X線散乱 / 高分子構造・物性 / ナノ材料 |
Research Abstract |
ブロック共重合体は、球状、円筒状、ラメラ状の規則的なミクロ相分離構造を発現する。これらの相構造の大きさは数十nmのオーダーであるので、可視光に対して透明である。したがって、結晶相をこれらのミクロ相分離構造内に限定することができれば、結晶性でありながら透明な高分子材料を実現することができることが期待される。結晶性-非晶性ブロック共重合体において、ミクロ相分離構造を有する融体からの結晶化において、非晶性成分がガラス状である場合は、融体のミクロ相分離構造を破壊せずにミクロドメイン内で結晶化することが期待されるが、非晶性成分がゴム状である場合は、破壊される場合と保持される場合とがある。118年度においては、前者であるポリエチレンーポリイソプレンブロック共重合体(PE-PIs)において、ミクロ相分離を破壊せずに結晶化する条件を調査した。19年度においては、後者であるポリエチレンーポリスチレンブロック共重合体およびそのブレンドについて研究した。ラメラ状、シリンダー状ミクロ相分離構造を有する融体から所定の温度に急激にクエンチして等温結晶化させたときの構造変化あるいは形成を、高エネルギー加速器研究機構フォトンファクトリーのBL-10Cにて、シンクロトロン放射光による時分割小角X線散乱により観察した。期待通り、融体のミクロ相分離構造を保持したまま結晶化した。一方、シリンダー状ミクロ相分離構造からの結晶化においては、結晶化が生じない場合が認められた。また、光散乱測定により、これら試料の散乱強度を測定することにより、透明性を評価した。
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Research Products
(7 results)