2006 Fiscal Year Annual Research Report
幾何学的位相を利用した立体サニャック干渉光学計の研究
Project/Area Number |
18656018
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
黒川 隆志 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (40302913)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 光夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00114926)
|
Keywords | 光計測 / 惑星探査 |
Research Abstract |
これまで構築してきた3次元のサニャック型干渉計では、6個の鏡と2個のビームスプリッタが使用されている。干渉の結果、強度が1/1000であった白色LEDの光が観察できた。しかしながら、白色光源での消光比は10^<-3>にとどまっている。この原因として、現在用いている金属膜ミラーの偏光特性により、p, s偏光に対して僅かに反射率が異なり、波長依存性が大きいこと、現在用いている偏光ビームスプリッタ(PBS)の帯域は70nm程度とかなり狭いこと、現在用いている反射鏡の面精度がλ/4程度と悪いこと、などが検討の結果問題となることが判つた。そこで18年度は、主に干渉計内で用いる光学部品の波長特性および面精度が幾何学的位相に及ぼす影響という基本的な問題について探求を進め、この結果を干渉計の消光比改善にフィードバックした。 (1)分光測定系の導入による波長特性の分析 これまで構築してきた干渉計の特性を改善するために、まず反射鏡など構成要素となっている光学部品の波長特性が干渉計内の消光比に及ぼす影響を、実験的、理論的に定量的に検討した。偏光子と検光子の働きを担う偏光プリズムの消光比(10^<-2>)が消光比を制限していることがわかった。 (2)光学部品の改善による干渉特性の高消光比化 上記の波長特性の結果と併せ、広帯域かつ高面精度の偏光プリズム、およびλ/20以上の面精度の反射鏡に部品を変更して、その効果を確認した。平均で1.0x10^<-5>の消光比が得られ、一桁以上の改善が確認された。また像面において高感度、高ダイナミックレンジのCCDを設置することにより、画像としての消光特性も測定できるように改善した。
|