2006 Fiscal Year Annual Research Report
寸法効果発現のための非局所化構成式モデルとその数値解法に関する枠組の再構成
Project/Area Number |
18656035
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今谷 勝次 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (70191898)
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Keywords | 連続体力学 / ひずみ勾配理論 / 変分原理 / 有限要素法 / 境界値問題 / 非局所性 / 非適合要素 / 線形構成式 |
Research Abstract |
非局所化構成式モデルは,材料の寸法.依存性を陽に記述できる理論のひとつとして挙げられているが,その実際の境界値問題への適用にはほとんど手がついていない.これは,(1)数値解法における変数の取り扱い方が未確定であるとともに,(2)理論体系そのものが十分に明らかになっていないことに由来している.本研究課題では,非局所化構成式として変位の2次勾配を引数とするひずみ勾配理論を取り上げ,基本的な理論の枠組の検討と一般化エネルギー原理を用いた数値解析手法の構成を試みる.当該年度では,高次勾配理論の枠組の整理と有限要素法への応用を視野に入れた一般化変分原理(Hu-Washizuの原理)の展開,ならびに数値解法の基本構成について理論的・解析的に検討するとともに,解析が困難となる高次勾配の境界条件を厳密に満足する解法の構築を試みた. (1)ひずみ勾配理論の線形構成式への適用:変位の2次勾配を引数とする支配方程式を定式化して,最も簡単な線形構成式を導出した.テンソル関数に関する表現定理から,超応力と変位の2次勾配について線形関係を仮定し,等方な線形高次構成式を定式化した.その結果,ナビエの式として高次勾配の項がラプラシアンとして表れ,スケールパラメーターを用いて単純体の理論の拡張として取り扱えることが示された. (2)一般化変分原理による有限要素法への応用:Hu-Washizuの原理およびHellinger-Reissnerの原理を参照して,変位,変位勾配および変位の2次勾配を変関数とする仮想仕事の原理に等価な重み付残差式を定式化して,2次元問題の有限要素方程式を定式化した.定式化した数値解法の基礎原理は確かに陽な寸法依存性を記述できるが,高次勾配の境界条件を表すには不十分であることを示した.そこで剛性マトリックスレベルで高次勾配境界を処理する必要があることがわかった.
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Research Products
(1 results)