2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18656042
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
古川 勇二 東京農工大学, 大学院技術経営研究科, 教授 (10087190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森島 圭祐 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (60359114)
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Keywords | バイオアクチュエータ / 筋肉細胞 / 昆虫細胞 / 電気刺激 |
Research Abstract |
1.昆虫の筋細胞分離方法の検討 筋細胞を摘出するための昆虫として、本研究では、細胞培養に関して知見が得られているカイコおよびミツモンキンウワバに着目した。そして、それらの最終齢幼虫から、昆虫の心臓である背脈管の摘出およびその組織培養条件の検討を行った。その結果、TC100昆虫培に、非働化FBSを20%添加加えた培養液を用いることにより、室温にて自律的に拍動する背脈管由来細胞を培養することに成一功した。 2.分離した筋細胞の電気パルス刺激による可制御範囲の体系化 筋肉細胞へ電気パルス刺激を与え、その応答を画像解析により評価した。均一な実験条件を確保するため、筋細胞として、無限に増殖する能力をもつラット筋芽細胞株C2C12を、収縮能力を持つ筋管細胞に分化させたものを用いた。さまざまな周波数0.5〜10Hz(電圧:50V,パルス幅:0ms)のパルス刺激を与え、その様子を顕微鏡に取り付けたCCDカメラを通して、PCに毎秒30フレームで取り込み、画像解析ソフトウェア「Scion Image」を用いて解析した。その結果、3Hz程度までのパルス刺激に応答して、筋管細胞が単収縮を行うことを、さらに、高い周波数のパルス刺激に対しては、収縮の重合が見られることが確認された。 3.マイクロ駆動源の試作および評価 筋細胞の収縮をアクチュエータとして活用するため、生体接着性の高いシルク糸に接着させることを試みた。まず、骨格筋細胞を、直接糸に接着させ、培養をおこなったが、接着率が低いうえに、細胞の増殖が著しく悪かった。そこで、細胞をシート化後、シルク糸に接着させる方法を検討した。シリコン樹脂(PDMS)上で繊維芽細胞と共培養することにより、骨格筋細胞をシート上で回収することに成功し、またそのシートをシルク糸に接着させることに成功した。
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Research Products
(5 results)