2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18656046
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安武 潔 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (80166503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大参 宏昌 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (00335382)
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Keywords | シリコン / 大気圧プラズマ / CVD / エピタキシャル / 選択成長 / 高速成長 / インライン・エピ技術 |
Research Abstract |
本研究は、新奇なプラズマである大気圧プラズマを用いたCVD法により、完全性の高い単結晶シリコン薄膜を、600℃以下の低温、かつ0.2μm/min以上の高速で選択エピ成長させるインライン・エピ技術の開発を行うことを目的とする。 Si基板上での成長特性を調べた結果、サセプター温度T_s=470〜570℃で無欠陥エピタキシャルSiの成長に成功した。成長速度は、従来900℃以上の熱CVD法で得られていた値と同等であること、エピ層の少数キャリア生成寿命は、単結晶Siウェーハよりも優れており、高性能半導体デバイス作製に応用できることが明らかになった。 Siウェーハおよび酸化膜付きSiウェーハを基板として、Si成膜を行った結果、高水素濃度、低温の条件で、選択率100%で選択エピ成長することが明らかになった。選択成長したSiは単結晶であり、膜表面は(111)ファセットが見られるテクスチャー構造であった。 単結晶およびアモルファスSiの大気圧水素プラズマによるエッチング速度を測定した。その結果、低温になる程エッチング速度が上昇すること、エッチング速度はアモルファス>(001)>(111)の順に大きく、水素プラズマエッチング条件の調整によって選択的にアモルファスSiのみをエッチングすることが可能であることが分かった。 精密分光計測による大気圧プラズマのガス温度測定、および基板裏面温度の測定を行った。その結果、Si成膜中のガス温度は、T_sより数10℃高いこと、高温ほど差が小さくなること、基板表面温度はガス温度とT_sの中間であることが分かった。T_s=370,470,570℃の場合、基板裏面温度は、それぞれ、394,502,620℃であった。このことから、大気圧プラズマが低温で高品質なSiエピタキシャル成長に対して有効である原因として、表面加熱が果たす役割は小さいことが明らかになった。
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Research Products
(4 results)