2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18656047
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高谷 裕浩 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (70243178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 照剛 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (00334011)
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Keywords | ナノ変位計測 / 超時間分解能 / フェムト秒パルスレーザ / 加工現象解析 / 超高速表面弾性波 / アクティブ計測 / 動的ナノメトロロジー / ポンプープローブ法 |
Research Abstract |
本研究は,物質表面層におけるフェムト秒からピコ秒オーダの超高速な現象を原子レベルで解析可能な全く新たな加工現象解析および加工計測技術の確立を目的としている. 平成18年度は,時間遅延を与えた2つのフェムト秒パルスレーザを計測パルス光として用いることにより,物質表面変位の高速な時間的変化をサブナノメートルオーダの分解能で計測可能にする技術である. フェムト秒パッシブ計測技術の確立を目標として,フェムト秒時間分解変位計測・基本光学系の設計・試作およびそれを用いた検証実験を行い,以下の研究成果を得た. 1.フェムト秒パルスレーザの干渉特性を調べる光学シミュレーションに基づき,任意時間遅延パルス生成光学系,偏光特性を利用した遅延回復光学系およびマイケルソン干渉計タイプのパルス光干渉光学系から構成される,独自のフェムト秒時間分解変位計測・基本光学系を設計した.さらに,光学系の要求仕様を満足する光学素子の仕様決定および選定を行った. 2.フェムト秒レーザ光源としてTi:Sapphireレーザ(波長700〜1000nm,パルス幅100fs以下)(現有設備)を利用し,さらにパルスセレクターおよび周波数ダブラー,広帯域および時分散光学素子,精密自動ステージとピエゾステージによる走査型時間遅延光学系,共通光路干渉光学系および高速な干渉強度検出光学系などから構成されるフェムト秒時間分解変位計測・基本光学系を構築した. 3.構築したフェムト秒時間分解変位計測・基本光学系の基本特性を調べるため,時間遅延を与えた2つのパルス光の干渉計測実験を行い,ピエゾステージによって遅延時間走査を与えることにより,パルス光干渉のコヒーレンス長および構築した計測システムの変位計測の空間分解能を明らかにした.
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Research Products
(1 results)