2006 Fiscal Year Annual Research Report
位置フィードバック機構を内蔵した多自由度ERマイクロアクチュエータの試作
Project/Area Number |
18656053
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉田 和弘 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (00220632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 眞一 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (10092579)
竹村 研治郎 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (90348821)
金 俊完 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (40401517)
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Keywords | 機械要素 / マイクロマシン / マイクロ・ナノデバイス / 流体 / アクチュエータ / ER流体 / サーボ機構 / 機能性流体 |
Research Abstract |
本研究課題は,位置フィードバック機構を内蔵した多自由度ERマイクロアクチュエータの提案,試作を行う.平成18年度に得られた主な成果は以下のとおりである. (1)位置フィードバック機構を内蔵した多自由度ERマイクロアクチュエータの提案 提案するアクチュエータは,固定された円板電極とこれとの間隔が弾性変形により変化できる可動円板電極により形成された流路と固定絞りを直列接続した構造で,電圧を印加した電極間に,電界印加で粘度が著しく増大するER(電気粘性)流体を流し,圧力により生じる可動電極の変位を出力する.固定絞りの配置により,可動電極に作用する外力による変位を抑える位置決め機能を有する負帰還形と,変位を増大させ高速オンオフ動作を実現する正帰還形を構成できる.外部にセンサおよび制御器を必要とする従来のアクチュエータと異なり,コンパクト化および多自由度化を実現できると考えられる. (2)集中定数系数学モデルに基づくアクチュエータ特性のシミュレーションによる検討 2枚の円板間の放射状流れの理論解析式に基づき円板周囲から中心に向かう流れの流路抵抗を導出し,集中定数系の簡易数学モデルを構築した.寸法を変えシミュレーションを行い,負帰還形アクチュエータの機能を実現できることを確認した. (3)シミュレーションに基づくラージモデルの設計および試作 (2)で得られた数学モデルを用いて外径10mm,厚さ4mmのラージモデルを設計し,変位50μm,発生力5N,等価ばね定数70kN/mを実現できる見通しを得た.さらに設計したラージモデルの試作を行った. ※添付の調書に示すように,本研究成果の公表は6ヶ月見合わせる必要がある.
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