2007 Fiscal Year Annual Research Report
位置フィードバック機構を内蔵した多自由度ERマイクロアクチュエータの試作
Project/Area Number |
18656053
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉田 和弘 Tokyo Institute of Technology, 精密工学研究所, 准教授 (00220632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 眞一 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (10092579)
竹村 研治郎 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (90348821)
金 俊完 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (40401517)
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Keywords | 機械要素 / マイクロマシン / マイクロ・ナノデバイス / 流体 / アクチュエータ / ER流体 / サーボ機構 / 機能性流体 |
Research Abstract |
本研究課題では,位置フィードバック機構を内蔵した多自由度スマートERマイクロアクチュエータを提案し,1自由度のスマートERマイクロアクチュエータを試作してその特性を実験的に明らかにした.平成19年度に得られた主な成果は以下のとおりである. (1)スマートERマイクロアクチュエータの試作および特性実験 提案するアクチュエータは,固定された円板電極とこれとの間隔が弾性変形により変化できる可動円板電極により形成された流路とその上流側に接続した固定絞りから成る構造で,電界印加で粘度が著しく増大するERF(電気粘性流体)を流し,電圧印加で生じる圧力増加による可動電極の変位を出力するとともに,外部のセンサおよび制御器なしで位置フィードバック機構を構成してアクチュエータ剛性を高める機能を有する.直径10mm,厚さ1.1mmのアクチュエータを試作し,その特性を実験的に検討し,出力変位52μm,発生力1.5N,および位置フィードバック機構なしの場合の7倍の剛性を実現した. (2)スマートERマイクロアクチュエータの数学モデルの構築 2枚の円板間の放射状流れの理論解析式に基づき円板周囲から中心に向かう流れの流路抵抗を導出し,補正係数を導入して集中定数系の簡易数学モデルを構築した。さらに実験との比較によりパラメータを同定し,構築した数学モデルの妥当性を確認した. (3)変位拡大機構の提案,試作および特性実験 汎用性の高いアクチュエータとするため,提案するアクチュエータの可動電極の上にベローズを設置し,そこに円板電極対で生じる圧力を導入する構造で変位を拡大する機構を提案,試作し,変位200μm,発生力1.8N,および位置フィードバック機構なしの場合の13倍の剛性を実現した.
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Research Products
(2 results)