2006 Fiscal Year Annual Research Report
傾斜スケール磁気粒子流体の生体適合化による先進医工学への新展開
Project/Area Number |
18656055
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西山 秀哉 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20156128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
西條 芳文 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (00292277)
高奈 秀匡 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (40375118)
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Keywords | 機能性流体 / 複雑流体 / MR流体 / レオロジー特性 / 磁気微粒子 / MRシール / 流動場制御 / 医工学応用 |
Research Abstract |
工業用バルブやシール等のMR流体流動システム設計のための基礎資料を提供することを目的として、磁場下における最近の商用MR流体のオリジナルな可視化実験とレオロジー特性、矩形流路内流動構造の実験解析、MR流体中の超音波伝播特性、さらには、矩形流路内流量遮断特性から磁気機能性および流動制御特性を明らかにした。その結果、以下の結論を得た。 (1)流路内静止状態では、磁場の増加に伴い、MR流体中のクラスターは互いに吸引、結合し、磁性コラムを形成する。圧力流れ場においては、磁場下では磁性コラムと壁面との接触面積の増加やコラム化したクラスターの加圧方向変形に対する抵抗力の増大により、降伏応力が増加する。 (2)いずれの押出し圧に対しても磁場強度の増加に伴い、流量は減少し、流動遮断に至る。磁場強度により流量を連続的に制御することが可能であることから、MR流体の流動制御バルブ応用としての機能性が評価された。また、MR流体のシール耐圧は降伏応力特性に対応し、磁場強度に対してほぼ放物状に増加する。 (3)MR流体中の超音波伝播特性により、シール形成時および破断時における磁場作用域とその上下流でMR流体中の相対的濃度変化が捉えられ、圧力流れ場におけるシール破断時のクラスター挙動を明らかにした。特にシール破断時では、磁場作用域での相対的濃度が減少した。
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