2006 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック格子をもつ金属表面の赤外線放出特性の温度制御への応用
Project/Area Number |
18656065
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
小竹 茂夫 三重大学, 大学院工学研究科, 助教授 (40242929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 泰之 三重大学, 大学院工学研究科, 教授 (80150283)
青山 智胤 三重大学, 大学院工学研究科, 助手 (60362357)
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Keywords | フォトニック結晶 / 赤外線放出材料 / MEMS |
Research Abstract |
本年度は研究の初年度として、フォトニック格子を持つ試料の作製法を中心に研究を行った.また赤外線特性の評価装置については、主として計画、設計段階である. まず作製法としてはMEMS等のマイクロマシンの作成技術で導入されているシリコンの異方性エッチング現象を応用することとした。まず、Si単結晶ウェハーを購入後、900℃での酸化処理し、全面にSiO_2の耐エッチング膜を生成させる.その後、ダイヤモンドペンにて、Si(110)面上で(111)面の法線ベクトルと垂直となる方位を中心に角度を変えて傷を入れ、酸化膜を除去した後、40%KOH水溶液中で70℃でエッチング処理を施した.その結果、難エッチング面(111)を壁とするストライプ状のエッチング溝が作成できた.またこの溝の幅は、角度に依存して異なり、面方位によりフォトニック光子の形態が変化できることが分かった. また本年は、任意のマイクロ加工を可能とするため、全自動XYステージを操作させるための制御ソフトの作成をおこなった.これにより0.1μmの分解能で任意に制御できる装置が完成した。 さらに本年は、赤外線放出特性の変化を測定する目的で、既存の赤外線分光装置を改良し、赤外線放出特性評価装置の自作を試みているが、作業はまだ途中段階である.また赤外線放出特性による温度分布の変化を評価できるように、赤外線サーモグラフィを購入した。 次年度は、単結晶ダイヤモンドバイトを使ったマイクロ加工と、測定装置の作成をおこなう予定でいる.その後、作成したSiのフォトニック試料やこれにAuスパッタを施したもの、さらにこれを型として作成したセラミック試料などの赤外線特性の評価をしたい.
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