Research Abstract |
1.メカガモの設計製作と性能評価 (1)メカガモの設計製作 機構解析・設計ソフトウェアを用いて詳細設計し,FRP外形スキンを塗装した内部に,嘴,左右羽根,尾羽根の各々を駆動するモータとエサ供出モータを配置し,アイガモの鳴声を録音した音声LSIやクローラ方式移動機構を配置するとともに,遠隔操作用プロポからの信号から各モータやLSIを制御するPICマイコンによる制御系を内蔵した. (2)メカガモの性能評価 実験室レベルで,移動性能,嘴や羽根等の動作と鳴声の発声タイミング等を調整し,実際のカモの動作観察結果をもとに,外形スキンをサーボモータ駆動して種々のポーズ・パターンを実現できるように仕上げた. 2.実環境の整備とモニタリング系の構築 (1)実環境(水田)の整備 アイガモ管理域で夜間等にアイガモを入れて外敵から保護するためのアイガモ小屋について,従来は手動操作していた出入口ゲートの開閉を自動化する自動ゲート開閉装置を設計製作した.2006年度アイガモ農法の実践時期に屋外の実環境(水田)で性能評価し,基本性能の有効性を確認するとともに,屋外での長期使用等の実用化課題を整理した. (2)水田モニタリング系の構築 実環境(水田)にカメラを配置し,離れた管理室での水田モニタリング系を構築した,水田の画像には,稲,雑草のほかに,天候変化,水面反射,周辺建築物等の写り込み等が影響することから,水田画像の画像処理方式を検討し,画像からの雑草域の座標算出方式を考案した. 3.アイガモへのメカガモの刷込みと集団行動の統率 (1)刷込み実験,(2)メカガモの認識率と要求仕様評価,(3)メカガモとアイガモ群のインタラクションによる集団行動の統率,の各研究項目は,実施時期に鳥インフルエンザが流行したため,次年度の鳥インフルエンザ収束時期まで,アイガモを用いる実験は延期することとし,研究環境の整備を進めた.
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