2007 Fiscal Year Annual Research Report
適応制御理論による植物細胞の状態推定と機能制御に関する研究
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18656121
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
末光 治雄 Oita University, 工学部, 助手 (50162839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 孝美 大分大学, 工学部, 教授 (90181700)
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Keywords | CAM型光合成 / 適応オブザーバ / 状態推定 / リミットサイクル / 非線形システム / 安定性 |
Research Abstract |
生体リズムの研究は生物学における重要な研究テーマであり続けている.植物においても,光合成の日内リズム機構の解明が実験ベースで盛んに研究されている.特に,サボテンなどの多肉植物は,CAM型光合成(crassulacean acid metabolism,ベンケイソウ型有機酸代謝)と呼ばれる乾燥環境に高度に適応した炭素代謝機構を進化させており,昼夜サイクルの間のCAM代謝濃度の変化を表す非線形方程式系であるCAMモデルが提案されている.このモデルの内部状態を表す変数は,内部二酸化炭素濃度,細胞質内リンゴ酸濃度,液胞内リンゴ酸濃度,液胞膜並び変数の4つで,外的環境からの入力は,外気温,外部二酸化炭素濃度,光強度の3つであり,入力変数の設定値の広い領域において発生することが示されている.本年度は,前年度提案した液胞膜並び変数および液胞膜非線形特性の適応推定器を,内部二酸化炭素濃度のみの観測のみから可能にする機構を,非線形ダンピングを用いて提案し,その推定精度を検証した結果,誤差はあるもののある程度の推定性能を持つことを確認した。また,外部入力の周波数に推定性能が依存していることから,試験信号の周波数の選定により,推定性能を上げられることを明らかにした。さらに,速いダイナミクスを無視した別の方式の適応推定器の可能性について,検証を行い,推定性能を向上させる可能性があることを指摘した。
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Research Products
(2 results)