2006 Fiscal Year Annual Research Report
地盤材料の構成モデルにおける誘導異方性の新たな表現
Project/Area Number |
18656136
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中井 照夫 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (00110263)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 鋒 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (70303691)
前田 健一 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (50271648)
檜尾 正也 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (00335093)
|
Keywords | 異方性 / 構造 / 三軸試験 / 三主応力制御試験 / 構成モデル / 弾塑性 / 中空ねじり試験 / 応力履歴 |
Research Abstract |
地盤材料は本来過去の応力履歴を覚えている弾塑性材料である。従来、せん断履歴による応力誘導異方性は移動硬化則を用いて表現されていた。しかし、せん断履歴による応力誘導異方性は、異なる方向のせん断等によって変化するだけでなく、圧密によっても徐々に消滅する。この様なせん断・圧密過程での応力誘導異方性の発達や消失を統一的に表現するために、本研究ではこれまでの移動硬化則による弾塑性モデルに代わり、修正応力の中だけで誘導異方性の評価を行い、一般性が保証され簡単な形で表せる等方硬化型の弾塑性モデルで応力誘導異方性の表現可能を可能にした。その結果、従来必要であった移動硬化則に関する硬化パラメーターや材料パラメーターは必要でない。また、三軸圧縮・伸張試験だけでなく、三主応力制御試験や主応力軸の回転を含む中空ねじり試験の種々の応力経路下における粘土および砂の単調および繰返し載荷試験結果を用いて、提案手法の3次元一般応力条件下での適用性を検証した。なお、モデル化にあたっては、以下の特性に着目している (1)修正応力tijを用いた等方硬化型モデルが、相異なる3主応力下の単調載荷試験のひずみ増分方向を適切に表現できることから、単調な応力経路下ではテンソルaikの各成分が応力の各成分の-1/2乗に比例するようにその発展則が決められる。(2)3次元任意応力経路下の繰返しせん断試験より、塑性ひずみ増分方向は応力履歴の影響を受けるが、破壊応力状態では塑性ひずみ増分方向は応力履歴に依らず一意的に決まる。(3)せん断履歴を受けた土を等方圧縮すれば、初めは異方的な変形をするが、平均応力の増加に伴い等方的な変形になる。
|