2006 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ浮遊溶解の開発による非平衡物質研究の新展開
Project/Area Number |
18656201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横山 嘉彦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (00261511)
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Keywords | プラズマ溶解 / 体積変化 / 機械的性質 |
Research Abstract |
本研究は従来の溶解方法では成し得なかった均質かつ清浄な高温溶解を長時間可能にするために、高速プラズマ流による浮遊溶解法を開発する点にある。通常のプラズマアークトーチではガス流を維持したままプラズマの温度を制御する事が容易ではなく、低温で(低電流で)プラズマが不安定になる。そこで、本研究ではプラズマ発生室でプラズマを安定発生させた後、プラズマ+ガス混合室で安定した高速プラズマ流を発生させる独創的なアイデアを盛り込んだ特殊な構造を有するプラズマ発生装置の開発を行う。このプラズマ発生装置を上向き取り付け、円錐形状の水冷銅ノズル(コニカルノズル)と組み合わせて今までにない浮遊溶解炉を作製する。また、本溶解機構を吸引鋳造法と組み合わせることで、溶湯の熱履歴管理をした金属ガラスの作成が可能になり、再現性の高い金属ガラスの作成に有効な新しい手法を提案することが出来る。 プラズマ発生装置の完成予定は平成18年度としていたが、実際は複数のプラズマ発生を制御して安定したプラズマ流を維持することが難しく、実質的な完成は遅れている。しかしながら、プラズマ流を安定化するための予備実験については充分な結果が得られているため、従来の(提案書に記述した)複雑なプラズマ発生機構をより簡略化することで十分な対応が出来る。予備実験として、プラズマを用いない浮遊熔解機構においては、4kWの赤外線ランプを熱源に用いることで浮遊溶解の実験に成功している。
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