2007 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ浮遊溶解の開発による非平衡物質研究の新展開
Project/Area Number |
18656201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横山 嘉彦 Tohoku University, 金属材料研究所, 准教授 (00261511)
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Keywords | プラズマ溶解 / 体積変化 / 機械的性質 |
Research Abstract |
完全溶解を目的にしたプラズマ浮遊溶解炉に適した合金を探索する目的で、有益な機能を有するが作成が困難な合金を作成した。特に、高融点化する亜共晶組成において金属ガラスのアキレス腱である構造緩和脆性が緩和されることを見出した。 完全に構造緩和しても脆化しない金属ガラスの開発を行い新しい亜共晶組成の金属ガラスを見出した。本合金は構造緩和脆性しないだけではなく、むしろ構造緩和で強靱化している。今後はこのように熱によって脆化せずにむしろ強化する新しい高延性金属ガラスの作成プロセスを確立していく必要がある。現在の金属ガラスを用いたセンサーや微小駆動部品もその多くがSi成膜プロセスと組み合わせる必要があるため耐熱性の向上は金属ガラスの実用性を考える上で必須事項である。 今まで得られた結果から、Zr-TM-A1系(TM;Cu,Ni,Co)金属ガラスにおける元素の役割が解明されてきており合金組成の最適化を目指したデータベースが出来つつある。これらの合金を多元化することでより安定で優れた熱機械特性を得る事が出来ることは十分に予測される。これらの新しい高延性金属ガラスの開発にプラズマ浮遊溶解炉は必要不可欠であることがわかってきた。プラズマ浮遊溶解炉の特徴は、このように難溶解性の高融点金属を含む合金の均一溶解を可能にする展である。合金組成の探査も含めて最適プロセスかも含めた統括的な研究を進めていくことで非平衡物質研究に新しい分野を築いていく。
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