2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロバブルの超音波圧壊による鉄沈スラッジの迅速結晶化プロセスの開発
Project/Area Number |
18656265
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 崇 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 教授 (20112360)
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Keywords | マイクロバブル / 超音波 / スラッジ / 水酸化鉄 |
Research Abstract |
本年度は、ホーン型の超音波発生装置を用いて、マイクロバブル分散水溶液に強力超音波を照射した。前年度までに、マイクロバブルの挙動を超音波で制御することにより、水酸化鉄微粒子の高速浮上分離の可能性を見出した。本年度は、マイクロバブルの超音波による圧壊の可能性を探った。 マイクロバブルの圧壊による衝撃波または局所的な高温場で排水中に分散した懸濁物に影響を与えることが出来ると考えられる。排水処理に応用する場合は、ある程度の容量の水溶液中に分散したマイクロバブルを圧壊させる必要があるが、前年度までの研究で、分散したマイクロバブルは超音波照射により付加される力(Bjerknes力)で凝集浮上することがわかった。本年度は、水溶液容器の下部からホーン型の強力超音波(20kHz,600W)を照射することにより、マイクロバブルのクラスター化挙動ならびに上部金属板面に付着した状態のクラスターの崩壊現象を調査した。マイクロバブルの挙動観察は望遠レンズを付属した高速度カメラで行った。実験はアクリル製の容器にマイクロバブル分散溶液を装入にて下部より超音波(20kHz)を照射した。上部には金属板を設置した。マイクバブルは、Bjerknes力により高速度でクラスター化しながら数ミリのクラスターとなり、最終的に崩壊する現象を解明した。その際、マイクロバブルが圧壊している可能性が高いので、懸濁物が共存している状態では局所的な高温場や衝撃波の影響が期待される。
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