2006 Fiscal Year Annual Research Report
栄養源飢餓に応答したDNA複製とリボソーム合成の生物学的リンクの解析
Project/Area Number |
18657055
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
丑丸 敬史 静岡大学, 理学部, 助教授 (50262788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 弘之 国立遺伝学研究所, 教授 (20151160)
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Keywords | がん / TOR(target of rapamycin) / 老化・寿命 / ラパマイシン / 出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae) / DNA複製 / リボソーム合成 / Nog1 |
Research Abstract |
(1)高温感受性nog1株の作製と解析 Nog1がDNA複製とリボソーム合成とを独立して制御していることを示すために、DNA複製のみに異常を示す株及び、リボソーム合成のみに異常を示す高温感受性nog1(nog1-ts)株の作製を目指した。その結果、PCR法によりNOG1遺伝子にランダム変異を加え、37℃で生育できないnog1-ts株を7個取得し、2)それらを、リボソーム合成、およびDNA複製に関する異常の有無を検証した。その結果、DNA複製のみに異常を示す株を2個、リボソーム合成のみに異常を示す株4個、及びどちらにも異常を示す株1個を取得した。 (2)TORのDNA複製への関与の検定 ラパマイシン(TOR阻害剤)により、核全体に局在していたNog1が即時的に核小体に濃縮する現象(STING ; starvation-induced Nog1 tethering to the nucleolus)を我々は最近発見した。このSTINGにより、Nog1のリボソーム核内輸送における機能は即時的に停止する。この時、STINGにより同時にNog1によるDNA複製への関与も即時的に損なわれると予想される。なぜならば、核質(染色体領域)に局在していたNogsomeが核小体へと隔離されてしまうからである。これを検証するために、ラパマイシンにより、FACS解析によりDNA複製が低下するか検証したところ、DNA複製進行がTORの活性阻害で遅延することを見出した。 以上の結果の一部は、Honma et al. EMBO J.(2006)において発表した。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] TOR regulates late steps of ribosome maturation in the nucleoplasm via Nog1 in response to nutrients.2006
Author(s)
Yoshimi Honma, Aiko Kitamura, Ryo Shioda, Hironori Maruyama, Kanako Ozaki, Yoko Oda, Thierry Mini, Paul Jeno, Yasushi Maki, Kazuhito Yonezawa, Ed Hurt, Masaru Ueno, Masahiro Uritani, Michael N. Hall, Takashi Ushimaru
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Journal Title
EMBO Journal 25・16
Pages: 3832-3842