2007 Fiscal Year Annual Research Report
胚性幹(ES)細胞におけるDNA二重鎖切断修復の特徴
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18657059
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
寺岡 弘文 Tokyo Medical and Dental University, 難治疾患研究所, 教授 (30019137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 研一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (70321916)
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Keywords | ES細胞 / DNA修復 / DNA損傷応答 / ゲノム安定化 / 再生医療 / 霊長瀬 / DNA2重鎖切断 |
Research Abstract |
通常の体細胞の細胞周期に比べて、ES細胞ではS期,G2/M期の割合が高いため、ES細胞では主にS/G2期で働く相同組換えによってDNA二重鎖切断修復が行われると考えられている。また、体細胞ではDNA損傷時には細胞周期をG1/S期に停止してDNAを修復する機構が働いているが、ES細胞ではG1期停止が見られない。このように、ES細胞は、体細胞とは異なった機構によって細胞周期チェックポイント/DNA損傷修復が行われていると予測できる。本年度は、S期にDNA二重鎖切断を誘導する薬剤(アドリアマイシン,カンプトテシンなど)によってES細胞の自己複製能が低下するメカニズムの探究を中心に研究を展開した。マウスES細胞をアドリアマイシンやカンプトテシンで処理すると、ES細胞の自己複製・未分化維持に必須であるNanog遺伝子の発現が低下すると共に、ES細胞特異的に発現するERasの発現減少が認められた。shRNAによってNanogの発現をノックダウンすると、同時にERasの発現も低下したことから、生存シグナルに関わるERasがNanogの下流因子であることが示唆された。現在、ERasプロモーターを解析し、Nanogによる転写制御を検討中である。これらDNA二重鎖切断の誘導では、p53によって制御されるアポトーシス因子Noxaの発現誘導とカスパーゼ3の切断型が検出され、Nanog-ERas生存シグナルの抑制と対照的に、細胞死シグナルの充進も観察された。
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Research Products
(4 results)