2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18657066
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田村 宏治 東北大学, 生命科学研究科, 助教授 (70261550)
|
Keywords | 爬虫類 / 遺伝子発現比較 / 進化発生 / 多様性 / 形態形成 / 指 / 飼育 |
Research Abstract |
まず、指のアイデンティティーと指特異的な遺伝子発現との関係を調べ、両生類においては4本ある前肢の指が、1234番の指ではなく2345の指である可能性を示した。再生過程における指形成の解析とともに、論文として発表した(Satoh et al.,2006)。このような解析法により、指のアイデンティティーを同定することが可能なことを示した。 つぎに、爬虫類胚であるソメワケササクレヤモリ胚を定期的に獲得する飼育環境を整えた。温度環境・えさ・日照などを何段階かで変化させながら最適条件に近い環境を導くことができ、実験発生学に用いることのできる数の胚を得ることが可能となった。現在、飼育個体数を増加させ、より良い実験環境を整えている。 このようにして定期的に得られるようになったソメワケササクレヤモリ胚を用いて、爬虫類における肢芽発生期の胚の発生段階表を作成した。これにあたっては放卵後の日数との対応関係を明らかにし、四肢発生の進行と軟骨パターンの形成の進行の比較を行った。ニワトリ胚における肢芽発生の時間経過と対応させると、爬虫類胚の肢芽発生が非常にゆっくり進行することが判明した。発生段階表については、論文準備中である。 さらに、ソメワケササクレヤモリ胚からmRNAを抽出し、いくつかの遺伝子断片の単離を行った。FGFsおよびその関連分子等を獲得し、鳥類・哺乳類の相当遺伝子とのDNA配列の比較を行った。現在、ソメワケササクレヤモリ胚を用いた遺伝子発現解析を行うための実験手法の最適化を行うとともに、エレクトロポレーション法を用いた遺伝子導入系の確立の条件を整えている。
|
-
-
-
-
[Journal Article] Limb regeneration in Xenopus laevis froglet.2007
Author(s)
Suzuki, M., Yakushiji, N., Nakada, Y., Satoh, A., Ide, H., Tamura, K.
-
Journal Title
TSW Development & Embryology 1
Pages: 26-37
-
[Journal Article] Characterization of Xenopus digits and regenerated limbs of the froglet.2006
Author(s)
Satoh, A., Endo, T., Abe, M., Yakushiji, N., Ohgo, S., Tamura, K., Ide, H
-
Journal Title
Developmental Dynamics 235
Pages: 3316-3326
-