2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18657069
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 新 名古屋大学, 大学院理学研究科, 助教授 (90171420)
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Keywords | 赤外レーザ / C.elegans / セマフォリン / 形態形成 |
Research Abstract |
本研究の目的は、遺伝子発現用赤外レーザ顕微鏡という新規技術を利用して、モデル動物線虫C.elegans個体において特定の時期に狙った単一の細胞で熱ショックプロモーター下の目的の遺伝子を発現させることによって、細胞形態・運命制御因子の発生過程での機能を解析することである。陰門前駆細胞(VPC)でのモザイク状遺伝子発現誘導によるセマフォリンのreverse signalの検討、および表皮細胞での異所的遺伝子発現誘導によるseam cell細胞極性決定に関わるWnt signalの同定を試みる。本年は以下の成果を得た。 1)smp-1、plx-1のモザイク状発現誘導による両遺云子のVPCにおける機能の解析。 C.elegans熱ショックプロモーターhsp-16.2下にsmp-1 cDNAおよびplx-1 cDNAを結合したプラスミドを作成し、hsp-16.2::gfpとともC.elegansを形質転換した。プラスミドの導入先にはadherens junctionを標識するajm-1::gfpをトランスジーンとして持つnc14系統を用いることで、表皮細胞の形態を可視化した。plx-1変異の遺伝学的背景で特定のVPCに野生型plx-1遺伝子産物を発現させると、発現細胞自身が野生型の表現型をしめしたが、隣接細胞は変異型表現型のままだった。また、plx-1の細胞内領域を欠失させた変異型蛋白質を発現させても、表現型は救済されなかった。以上からplx-1は細胞自律的にVPCの挙動を制御していることが明らかになった。 2)Wnt遺伝子の異所発現による幼虫表皮細胞の極性決定機構の解析。 cwm-1,cwm-2,egl-20,mom-2,lin-44 cDNAをC.elegans熱ショックプロモーターhsp-16.2下に結合し、これら発現用コンストラクトを変異体に導入して、形質転換体を作成した。
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Research Products
(1 results)