2006 Fiscal Year Annual Research Report
地球温暖化による人類の生存環境および環境適応能に関する研究
Project/Area Number |
18657083
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
安納 住子 芝浦工業大学, 工学部, 講師 (10333527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 是嗣 (株)島津製作所, 分析計測事業部, 主任 (80395631)
阿部 貴志 国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBJ研究センター, 助手 (30390628)
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Keywords | 環境適応能 / 生理人類学 / SNP / リモートセンシング / 地球温暖化 |
Research Abstract |
本研究は、人類の"環境適応能"を明らかにすることにより、地球温暖化やオゾン層破壊による紫外線照射量の増加等の地球環境変動が及ぼすヒトへの健康リスク評価および予測モデルの構築を行うことを目的とし、また、アメリカ・オハイオ州に居住する白人122名を対象に実施した『大気環境の物理化学的要因がヒトの"環境適応能"に及ぼす影響について』(文部科学省科学研究費補助金基盤研究(B))の研究をさらに発展させる研究でもある。 この人類の環境適応の本態解明に向けて、2局面のアプローチから行う。 第1は、リモートセンシング(以下RS)の技術によって人工衛星が収集する大気、植生、水等に関するRSデータを解析することにより、自然生態系の物理的・化学的・生物的資源の特性と機能を明らかにする。 第2は、ヒトの環境への適応結果の1つである多様化した皮膚色の形成に関する分子基盤について調べるため、SNP解析を行う。 自然界の動態とヒトの環境適応の結果に代表される皮膚色の形態的・機能的多様性との関係を地球科学的および分子生物学的の2つアプローチから人類の"環境適応能"を解明することにより、地球温暖化やオゾン層破壊による紫外線照射量の増加等の地球環境変動が及ぼすヒトへの健康リスク評価および予測モデルの構築を行う。 <平成18年度> 日本人100名を対象にデータ収集および試料採取、DNA抽出、PCR、SNP解析を行った。前述の白色人種をあわせた2人種のSNP解析結果を用い、人種差における遺伝子多型について遺伝統計解析を行っている。 ヒトに影響を及ぼす外的要因には、NASA Goddard Space Flight Center提供の紅斑性および単波長の紫外線放射に関する大気リモートセンシングデータを用いることとし、それらのデータの加工を行っている。 <平成19年度> 大気リモートセンシングデータの加工終了後、これらのデータを用いて、大気環境の物理化学的諸要因とヒトの遺伝的・形態的・機能的多型性との関係について解明する予定である。
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Research Products
(5 results)