2006 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム・ポストゲノムリソースを利用したトマトの二次代謝産物トランスポーターの解析
Project/Area Number |
18658010
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
白武 勝裕 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助教授 (90303586)
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Keywords | 園芸学 / 植物 / バイオテクノロジー / ABC輸送体 / 二次代謝産物 / ポストゲノム / トマト / 病害抵抗性 |
Research Abstract |
(1)トマトABC輸送体遺伝子のクローニングと生化学的性質の解析 ABC輸送体の遺伝子は長くクローニングが容易ではない.かずさDNA研究所の完全長cDNAリソースから譲渡を受けた3種のABC輸送体cDNAクローンは,いずれも5'または3'領域が欠けていた.そのうちの一つ,SIPDR1についてRACE法を行い,完全長cDNAクローンを得ることに成功した.残りの2つについても同様に完全長cDNAのクローニングを進めている.3者についてトマトのどの器官で遺伝子発現が高いのか,またどのような外的要因(ストレス,病原菌接種,紫外線照射など)で遺伝子の発現が高まるのかを調査し,予備的なデータを得ることができた.完全長を得たSIPDR1に関しては,GFP蛍光タンパク質による細胞内局在の検定のための形質転換ベクター,また輸送基質特定のためのSIPDR1発現酵母作出に向けた形質転換ベクターの構築を進め,GateWayシステムのエントリーベクターを作出するところまで進んだ.また最近,新たに追加されたトマト完全長cDNAリソースに,ABC輸送体を1つ見出すことができたため,その塩基配列の決定を行った. (2)ABC輸送体の形質転換体の作出 実際に遺伝子がどのような生理機能を持つのかを知るには,その遺伝子の発現抑制形質転換体を作出して,表現系を見ることが近道である.本年度は形質転換体作出に必要な発現ベクターの構築に着手した.年度後半に着手したためまだ発現ベクターの完成には至っていないが,その目処はついており,来年度は形質転換トマトが得られる予定である.
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Research Products
(11 results)