2006 Fiscal Year Annual Research Report
多動原体型染色体生物における組み換えのホットおよびコールドスポット検出法の開発
Project/Area Number |
18658020
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐原 健 北海道大学, 大学院農学研究院, 助手 (30241368)
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Keywords | カイコ / BAC / FISH / 染色体組み換え / ホットスポット / コールドスポット / 分子連関地図情報 / 麟翔目昆虫 |
Research Abstract |
当該研究年度当初計画において提案した1.BAC-FISHシグナルに依拠する物理地図作製の実験を中心に研究を推進させた。 申請者が確立したカイコBACを用いたFISH技術を基盤として、分子連関地図情報と統合されたBACクローンとBACのコンティグ化情報を研究協力者の安河内氏とともに完成させGeneticsに発表した。この情報をもとにBACクローンを染色体上に展開し、各染色体(n=28)当たり平均7個のアンカーポイントを形成しさせた。分子連関地図でのマッピングに間違いのないことを2点のBAC問において随時確認しながら進める必要があると当初指摘したが、1つの染色体にのみ、BAC-FISHマッピングと分子連関地図情報に齟齬が発見された。連関地図作製に用いられた情報を精査したところ、FISHマッピング情報が正しいことが明らかとなり、BAC-FISHマッピング手法の優位性が確認された。さらに、研究進捗が予定を上回ったため、カイコ染色体は減数分裂前期パキテン期染色体上に形成されたアンカーポイント二点間のBACシグナル距離測定法の確立を行った。全体計画の予定通り、CCDカメラにより取得されるデジタルデータ上で市販のPCとフリーソフトのImageJ(v1.30)を用い安価で簡便な画像解析システムを自作できた。現在、全てのアンカーポイントについて詳細なデータを抽出中である。なお、予備的なデータではあるが、確立したシグナル間の測定方法により分子連関地図上法との比較を行い、染色体上の物理距離と遺伝子座位問に歪みの存在可能性を示す染色体部位が認められている。
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