2006 Fiscal Year Annual Research Report
金属を捕集するヨシ茎基部グルカン顆粒の構造・機能の解析およびその利用
Project/Area Number |
18658028
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
樋口 恭子 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教授 (60339091)
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Keywords | ヨシ / ナトリウム / カドミウム / グルカン / トランスポーター |
Research Abstract |
1 塩ストレスによりヨシ茎基部に形成されるデンプン顆粒の特性 NaCl処理開始後ヨシ茎基部において1日以内にデンプン顆粒の形成が始まり、その後約2週間に渡ってその量は増え続けた。このデンプン顆粒は茎基部全体のNa含有率の約10倍のNaを蓄積していた。デンプン顆粒の鎖長分布、および粘度の分析から種子貯蔵デンプンよりも硬いデンプンであることが分かった。 2 PETIS法によるヨシとイネのNa動態 ヨシ、イネとも一旦地上部の細胞に取り込んだNaはほとんど放出しなかった。根から吸収するNaの量はヨシとイネであまりかわらないにもかかわらずヨシの地上部Na蓄積量はイネに比べて極端に低いことを考慮すると、ヨシは根で吸収したNaを根から排出する能力がイネに比べて高いといえる。 3 Cdストレスによりヨシ茎全体に形成されるグルカンの特性 ヨシは強いCd耐性を持ち茎にCdを集積するが、Cdと共にデンプン顆粒および可溶性グルカンを茎に蓄積した。茎中の可溶性Cdの約半分が可溶性グルカンと結合していた。
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